任意 [編集]
「〜してもよい」もしくは「〜(ある数)まで…する」と書かれており、必ずしもその処理を行わなくてもよい能力、または効果の俗称。
浄化の精霊ウルス SR 光文明 (6) |
クリーチャー:エンジェル・コマンド 6000 |
W・ブレイカー |
自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップしてもよい。 |
ヘブンズ・ゲート R 光文明 (6) |
呪文 |
S・トリガー |
進化クリーチャーではない光の「ブロッカー」を持つクリーチャーを2体まで、自分の手札からバトルゾーンに出す。 |
「〜してもよい」と書かれたテキストならば、敢えてその処理を行わなくてもよい。
例えば、相手が《地獄門デス・ゲート》を手札に持っている場合、敢えて《浄化の精霊ウルス》をアンタップさせないというプレイングをとり、《デス・ゲート》を回避することができる。
上記の《ヘブンズ・ゲート》は「〜する」というテキストだが、「〜まで」という言葉がある場合、「0枚、0体」という選択も取ることができるため、事実上の任意である。「好きな数」と書かれている場合も同様の選択が可能。(これに関して詳しくは後述する。)
融通が効くので、テキストはよく確認するようにしたい。
- 同一のイベントを置き換える「任意の置換効果」と「強制の置換効果」が適用待ちであり、両方とも自分のカードが発生源である場合、置換効果は適用されて初めて影響をもたらす(適用されるまで影響を及ぼさない)ので、好きな方を適用できる。
- 同一のイベントに適用できる複数の置換効果があり、それらの発生源の持ち主が異なる場合、適用はターン・プレイヤーから行う。
- 同じ効果の任意の誘発型能力が同時に誘発した場合、使用宣言は必要ない。例えば、《クゥリャン》を2体同時にバトルゾーンに出した時、トリガーした段階で効果を使うか選ぶ必要はなく、この例では《クゥリャン》Aのcipを使ってカードを1枚引いてから《クゥリャン》Bのcipを使うかどうか選べる(2018/2/25正式回答)。
- 対義語は「強制」。あちらは、自分が不利になる状況でも所定の処理を必ず実行しなければならない。
- 任意効果を使わないことを「破棄」と表現する場合がある。
実質任意 [編集]
「○○する。」という強制テキストでも、任意と同じように扱える場合がある。
1.非公開ゾーンからカードを選ぶ場合
例えば、山札を見て特定のカードを移動させるという効果の場合、指定されたカードが1枚もない場合、山札を見せて「カードがない」ことを証明する義務はない。
そのことから、実際には該当するカードがあった場合でも、それを移動させたくないなら「カードがなかった」ということにして、可能なことを行わずに終わることがルールによって許されている。(総合ルール 400.2d、701.10b)
もちろん、その後非公開ゾーンから該当するカードが出てきたとしても嘘をついたとして罰されることはない。極端な話、デッキが40枚全てデーモン・コマンドであるデッキで、《偽りの羅刹 アガサ・エルキュール》の能力を破棄しても構わない。
- ただし、山札やシールドゾーン、手札から選ぶ効果だからといって、必ずしも任意であるとは限らない。これに該当するパターンはいくつか考えられる。
2.好きな数を選ぶ場合
「○体まで選ぶ。」というテキストなら、0体を選ぶこともできるため、《シン・ガイギンガ》などの選びたくないクリーチャーが存在していても、選ばずに済む。
実質強制 [編集]
「使用宣言が必要な誘発型能力は、その使用宣言をした場合には必ず使う必要があります。」という裁定がある。
侵略:火のコマンド(自分の火のコマンドが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に置いてもよい)という文章から、一度使用を宣言した後、実際に解決する時にやっぱり重ねないこともできそうに思えるが、それはできないというもの。
任意なのは、誘発条件に合わせて使用宣言を行うか行わないかまでであり、使用宣言する意思を見せた後に2度目の任意確認は入らない。
通常、テキストは書かれている順に処理を行う[1]が、使用宣言する時だけは任意部分を前倒しで決定すると考えておけばよい。
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| | 独自考察
| 「〇〇してもよい。」という任意テキストでも、強制的に実行される場合がある。
「使用宣言が必要な誘発型能力は、その使用宣言をした場合には必ず使う必要があります。」という裁定が存在する。
例として、《革命の防壁》で説明する。
革命の防壁 R 光文明 (3) | 呪文 | 革命0トリガー―クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。 | 自分の山札の上から1枚目を見せ、山札の一番下に置く。それが光のクリーチャーなら、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。 | この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札に加えてシャッフルする。 |
この呪文は、複数枚宣言したとしても、1枚でもシールド追加に成功した時点で、残りは基本的に唱えられなくなる。
革命0トリガーの誘発条件は、「クリーチャーが自分を攻撃する時」である。故に革命0トリガーの使用宣言自体はシールドの枚数を問わず可能[2]であり、「自分のシールドが1枚もなければ、」以降のテキストは誘発時ではなく、解決時に処理される。そのため、シールドが追加されたことにより、以降に待機している2枚目以降の《革命の防壁》が持つ「唱えてもよい」の条件を、宣言後に満たさなくなるということである。
言い換えると、「唱えてもよい。」というテキストが実行されるのは、宣言時ではなく解決時であるということになる。なので一見すると、「宣言し、解決を始めた上で、『唱えてもよい』を処理した結果として『唱えない』が選択された」という形で事実上キャンセルすることが可能であるかのように思える。
しかし先述の裁定によると、そのような形でキャンセルすることは禁じられており、宣言した能力は最後まで全て、テキスト上任意であるはずの部分まで含めて必ず実行する必要がある。
この裁定に沿って、呪文の革命0トリガーのテキストを総合ルールに忠実な形に修正すると、このような文章になる。
革命0トリガー―クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、この呪文をコストを支払わずに唱える。 |
- 直観的ではなくなるが、先述した「実質任意」のルールと同様に、この文面でも宣言するか否かは任意に選ぶことができると思われる。
デュエプレまで考えて厳密なテキストを考えると以下のものとなる。
革命0トリガー―クリーチャーが自分を攻撃する時、この能力を持つカードが使用できるゾーンから使用宣言してもよい。解決する時、自分のシールドが1枚もなければ、この呪文をコストを支払わずに唱える。 |
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「〜につき」の任意回数について [編集]
総合ルールにより、TCG版では以下の裁定が適用される。GBA, PS2, デュエプレなどデジタルゲームでは煩雑化を防ぐ意味で以下の処理は実装されていない。
114.2. カードを同時に引くことができるのは 1 枚だけです。複数枚のカードを引くように指示された場合、そのプレイヤーはその回数だけカードを1枚引くことを繰り返します。
非ドローとの違いは、その回数は開始時に宣言する必要がないということ。カードを1枚引くごとに、まだ残りの効果を続けるか、ここで効果を破棄するかを選ぶことができる。
ヘルコプ太 P 無色[ジョーカーズ] (5) |
クリーチャー:ジョーカーズ 1000 |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある自分のジョーカーズ1体につき、カードを1枚引いてもよい。 |
Q.バトルゾーンにジョーカーズが10体います。この時《ヘルコプ太》の能力で5枚だけ引くことは出来ますか?
A.はい、1体につき1枚引くかどうかを決めることができ、途中まで引いた段階で引くことをやめることが出来ます。
引用元(2019.7.2)
非ドローについて [編集]
こちらは総合ルールでは定義されていないが、よくある質問での補完により、ドローのように回数可変であると明記されている。
ただし、その実施個数は効果を使い始める前に決定しなければならない。試しに1回使ってみて、その出目を見てからストックを使うか、もうやめるかを選ぶのはルール違反となる。
《復活の祈祷師ザビ・ミラ》や《獣軍隊 キンコング》や《龍覇龍 デッドマン=THE END》などもこちらの処理に準じている。
光器セイント・マリア SR 光文明 (9) |
クリーチャー:メカ・デル・ソル/ハンター 11500 |
ブロッカー |
自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のハンター・クリーチャーをすべてアンタップする。こうしてアンタップした光のハンター1体につき、自分の山札の上から1枚を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。 |
W・ブレイカー |
Q.《光器セイント・マリア》の能力で、光のハンターを3体アンタップした場合、山札から何枚シールドゾーンに加えることができますか?
A.アンタップした光ハンター1体ずつに対して、山札のカードをシールドゾーンに置くかどうか決めることができます。なので、1枚もなし、1枚、2枚、3枚のいずれか、となります。シールドとなったカードを見ることはできません。
引用元(過去のよくある質問)
霊淵 アガルーム=プルーフ UC 闇文明 (1) |
クリーチャー:アビスロイヤル/超化獣 1000 |
ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい) |
自分の墓地にカードが5枚以上なければ、このクリーチャーは攻撃できない。 |
ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く) |
ハイパーモード 4000 |
自分のターンの終わりに、自分のタップしているクリーチャー1体につき1枚、自分の山札の上から墓地に置いてもよい。 |
Q.自分のタップしているクリーチャーが5体いる状況です。
自分のハイパーモードを解放している《霊淵 アガルーム=プルーフ》の「自分のターンの終わりに」の能力で、自分は山札を上から2枚だけ墓地に置けますか?
A.はい、2枚だけ墓地に置くこともできます。
自分のタップしているクリーチャーの数が5体なので、0~5枚の中から好きな枚数を選び、選んだ枚数分のカードをまとめて墓地に置きます。
引用元(2025.5.1)
範丸の超人 VR 自然文明 (8) |
クリーチャー:ジャイアント 21000 |
Q・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、自分のクリーチャー1体につき、次の効果を使ってもよい。 |
▶相手のクリーチャーを1体選ぶ。その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。 |
このクリーチャーがバトルに勝った時、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。 |
相手のクリーチャーの能力によって、このクリーチャーは離れない。 |
Q.《範丸の超人》の「出た時」の能力でバトルする際、自分のクリーチャーの数より少ない回数で止めることができますか?
例えば、自分のクリーチャーが3体いても、バトルは2回で止められますか?
A.はい、自分のクリーチャーの数より少ない回数だけバトルすることもできます。
質問の例のように、自分のクリーチャーが3体いても、バトルは2回だけ行えます。
なお、効果を解決する際、先に何回バトルするか決めてから、決めた回数のバトルを行います。
引用元(2025.5.19)
参考 [編集]
総合ルール605.2c 「カードや能力は書かれた順序で解決します。」
総合ルール603.4. 「誘発型能力が条件を持つ場合、その能力の解決の時点で条件を満たしていれば、効果が解決されます。誘発した時点で条件を満たしているかどうかは問いません。」